子どもの時間




「やっ…何を…!」
 青年は突然にルーイの幼いペニスを握りこむと、その冷たい掌で性急に揉み解していく。
 「いたっ!!いたいよ!!」
 「本当に痛いだけか?もっと何かあるんじゃないのか?」
 男は意地悪く口角をあげる。ズボンの上から刺激されたルーイのそれは、奇妙なほどの速さで硬さを持ち始めていた。
 「えっ?…んぁ…何コレ…わかんない」
 ルーイは頬と言わず耳といわず真っ赤にして、今まで感じたことない不可思議な疼きをやり過ごそうと己の指を噛んでいた。
 「ほう…こういうことは初めてか」
 しかし男はそんな様子に優しさを見せるでもなく、むしろ目を輝かせていた。ズボンの中で窮屈そうに膨張したルーイ自身を楽にさせるため、素早く邪魔な布を下着ごと取り払った。
 「な・何を!?」
 ルーイはそんな青年の行動に驚いて制止しようとするが、間に合うはずもない。夜の冷気にさらされた下半身は、ブルリと微かに振るえ、ルーイはとにかく両手で股間を覆い隠そうと必死になる。
 「隠すことはないよ。お前のペニスがそんな風に硬く立ち上がっているのは、興奮している証拠なのだから」
 小さく縮こまろうとするルーイを強引に抱き寄せ、その細く折れてしまいそうな足首を乱暴に掴むと、大きく足を開かせた。
 「い・いや!何!?」
 震える声で反抗しても、全く聞こえていない素振りで、男は手を止めることはない。あられもなく開かれた柔らかな腿の間には、硬く閉ざされた入り口が息を潜めていた。
 「やはり子どもは美しい。お前のように何も知らないものこそ私の好みだよ」
 「ひっ…」
 ルーイは男がいつの間にか取り出していた彼自身の赤黒いペニスに目が釘付けになっていた。それはルーイや、その父親ですら到底敵わないほどの長さと太さでその存在を主張していたのである。月明かりの下テラテラと光るそれは、今のルーイにはひどくグロテスクに映る。
 「可愛い悲鳴をきかせておくれ」
 「え…?」


 何とも優しげな声音で囁いたかと思うと、青年は疑問と恐怖の入り混じった目で己を見上げるルーイの瞼に小鳥のような口付けを落とした。そして、なんの準備もなしに、その凶悪なペニスを小さく萎縮する少年のアナルに突き刺したのだ。


 「ぎゃぁぁぁああアああぁああああぁアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


 絵本のような月夜の丘に、不似合いな獣じみた悲鳴が響いた。
 「残念だよ。もっと可愛い声が聞きたかった」
 まだほんの先の方しか刺さっていなかったにも関わらず、その凶器とも言える太さのペニスは、ルーイの小さな小さな蕾を、残酷にも引き裂き、そこからは鮮やかな血が次から次へと流れ出てくるのだった。

 「痛いっ!!痛いよ!!死んじゃう!!!死ぬぅ!!!お願いィッあっ!!!!!抜いてぇぇーーー!!!!」
 大きなエメラルドからは滝のような涙が溢れて、頬を濡らす。ルーイは青年の鍛えられた腕を力の限り握り締め、その為小さな指は真っ白になってしまっていた。裏返った声で紡ぐ悲痛の言葉は、ただただ静かな丘に、余韻もなく消えていくだけ。
「快楽とは痛みを伴うものなのだよ、少年」
 痛みで頭の中に火花が飛び散っている少年にとって、青年の言う「カイラク」の意味など遠い国の言葉のようだった。ただ尻から剣で体を真っ二つに裂かれるような激痛だけが彼を支配していたのだ。
 青年は声が届いていないだろう少年の頬を、その赤く細長い舌で愛おしそうに舐め上げると、そのまま力任せに腰を進めた。
「ぐぁぁぁああああ!!!!!!!痛いィ!!!!!!!あっぐぁ!!!!!!!アアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
 ルーカの断末魔のような悲鳴を、まるで風の音としか思っていないような涼しい顔で、青年はその凶悪なほど太いペニスを根元まで少年のアナルに押し込めた。無理矢理穴を開けたそこは、真っ赤な血でヌラヌラと光り、月光の下でそれはいっそ美しかった。
「そんなに痛がるもんじゃない。お前の母親だってこうして祭りの夜に、お前の父親と交わって、そうしてお前を身篭ったのだ。この祭りは元々、普段うるさい子どもたちを村全体で放っておいて、大人たちが年に一度享楽にふける日。その証拠にこの村の子どもはみな、同じ時期に生まれるだろう?…まぁ、きみの母親が男のコレを受け入れる場所は、よほど少年のココよりもねっとりと広がりやすいがね」
あまりの痛みで意識を手放しかけた少年に、青年が耳元で囁いた。




「おや、眠ってはいけないよ。これからが楽しいのだから」
妖精の王のように美しい青年は、にっこりと優雅に微笑み、少年の小さな胸の突起に噛み付いた。



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